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453 smart BRABUS fortwo cabrio ナビ取付 スピーカー交換 サブウーファーなど

2021年5月7日, Author: Applause

 

453 smart BRABUS fortwo cabrio に色々施工させていただきました。ボディカラーも含め非常に珍しい仕様の1台でございました。

453 smart BRABUS でこのボディカラーでカブリオって、爽やかにも程があります!

453 smart fortwo ではお約束の光景です。fortwo はドアパネルを外す為にフロント周りを全て外さないといけない構造になっています。この作業に慣れているので今は何とも思いませんが、改めて考えるとスピーカーを交換するのにここまで分解しないといけないってなかなか大変です。

外したボルト類の管理は徹底しています。どこの何かわかるようにパーツごとに個別に分けてあります。外した本人以外が戻しても元の位置に付けられる状態を心がけています。

ドアパネルを外すとこの状態になります。

453 smart fortwo の場合、ドア内張側にスピーカーが付いています。この仕様は音質の面ではデメリットの方が多いです。スピーカーの仕事は車内の空気を振動させて音にすることです。なのでスピーカー自体がとても動きます。振動します。それによって音になります。なのでスピーカーという発射台の固定強度が高くなければ、正しく動くことができません。正しく振動できないということは音が濁り音質も悪くなってしまうことになります。非常に少ないメリットの1つは、ドア内張側に付いていることでスピーカーとドア内張りとの隙間が少なくスピーカーによって動かされた空気がドア内に回り込む割合が少なくダイレクトに車内方向へ空気が進むことです。

スピーカーは rockford T252-S をお選びいただきました。最近では少なくなってきた 13cm タイプのスピーカーになります。453 smart BRABUS fortwo の場合は多くのお客様に13cm タイプもしくはそれ以下の口径のスピーカーを選んでいただいています。その理由は、標準的な16~17cm口径のスピーカーを付けてもそのポテンシャルを限りなく発揮することは難しいからです。本当なら16~17cm口径のスピーカーでより低い周波数(できれば60Hz付近までの再生)を稼ぎたいところですが、スピーカーがドア内張り側に付いている場合とても強度が足りないのでスピーカー自体が低い周波数まで鳴らせてもドアの強度が足りずに共振してしまい、共振するということは音と音が打ち消しあってしまって音にならない状態になってしまうのです。それならば一層の事割り切って低い周波数の再生の限界は早いですが13cm タイプにしてスピーカーの能力を可能な限り出し切ってあげる方が音は良いです。こちらのオーナー様の音楽の好みは洋楽 R&B などがメインということでしたので、rockford T252-S は車にも音楽の好みにも最も適したモデルのスピーカーになります。

インナーバッフルは軽くて強度のあるバーチ材で製作し、防水性も兼ねて樹脂仕上げとさせていただきました。

音が最も濁る原因はスピーカーによって動かされた前面の空気がドア内に回り込んでしまう事です。それを防ぐために audio-technica のウェーブスポンジで内張りとの隙間を無くし、スピーカーに動かされた空気が車内方向へ進むようにしています。非常に大切な部分です。

ドアのデッドニングも施工させていただきました。先程ドア内張りの強度不足について書かせていただきましたがデッドニングにより沢山貼って重量が増えれば強度は増します。ですがそれは重量が増えることでドアヒンジやボディにネガティブな負担が増えてしまうことになります。音の為にはもっとバチバチに貼りたいのですが重量が増えれば車の走行性におけるパフォーマンスも低下してしまいます。当店ではそれはイケてないと思っておりますので、デッドニングはツボを押さえて必要最低限の量で施工することをこころがけています。今回使用させていただいたデッドニング材は最近のお気に入りの DRARTEX の Sky Pallium です。軽いのによく制振してくれてよく止めてくれて、貼りやすい優秀なデッドニング材です。やっぱりなるべく重量が増えずに振動を止めてくれる制振材は良いです。

この時点でデモボードのアンプと接続して音出し確認を行いチェックをします。かなりドア内張りとの隙間を少なくしているのでスピーカーが駆動した状態で内張りと干渉しないか確認します。いつも結構攻めてクリアランスを追求しているのでスピーカーが動いていな状態ではドア内張りと干渉しないですが、スピーカーが動くと干渉してしまうという数ミリ単位での追い込みによる失敗と成功を繰り返しています。

スピーカーなどを止めているビスやボルトも緩み防止を行い長い歳月問題なく使用できるよう徹底して対策を行いドアパネルを戻します。このお車はドアパネルを外すのに大掛かりな作業が必要なのでより気を使います。

ツィーターはAピラーに設置させていただきました。純正のインテリア感は崩したく無い派なのですが、今回はサイバーナビのネットワークモードでのマルチ接続ですので1つ1つのスピーカーを独立してナビに接続しコントロールしますので音質の為になるべくツィーターは高い位置に設置したいのと、453 smart はもともと独特なインテリア感なのでこのようにツィーターをAピラーを少し加工して取付してもあまり違和感がないのです。

サブウーファーは μ Dimension の Blackbox X8 です。小型のパワードサブウーファーの中では最も鳴りっぷりの良いサブウーファーです。本当はシート下に取付したかったのですがギリギリ入らず断念しトランクスペースに設置させていただきました。

ヘッドユニットは純正のスマートホンクレードルといつものデッキの状態でした。

この状態から、削ったり切断したり多くの加工をしてナビの取付が可能になります。金属やプラスチック、樹脂をカットするのですがその際に発生するカスや削り節が下に落ちてしまったり奥に入ってしまうのが精神的に嫌いなのでカスなどをキャッチして削った後もクリーンな状態を保てるように心がけています。本当に結構な量のカスが出るんです

そしてナビも取付完了です。GPSアンテナなどは受信感度が悪くならない場所に見えないように隠して設置しています。見た目を美しくする為です。

ナビは carrozzeria AVIC-CZ911-DC です。色々あってサイバーナビは大変入手困難な状況で全然手に入らないんです。今回も何とか仲間に頼んで入手することができました。改めて仲間って大切だと感じさせられました。そして何度も言いますがネットワークモードで接続しています。私としてはサイバーナビを取付てネットワークモードにしていない状態は非常にもったいないと思っています。このモードを使用しなければサイバーナビのポテンシャルを半分も発揮できないからです。ネットワークモードにするには各スピーカーをそれぞれダイレクトに接続しなければいけないのでスピーカーケーブルの引き直しなど、取り付ける側には手間の増える方法になりますがこれをやらないとサイバーナビの意味がないです。常に映画しか見ないという方でしたら別ですが。

タイムアライメント、クロスオーバー設定、ゲイン調整、詳細イコライザー設定をしっかり行い音質的には相当に不利な 453 smart BRABUS fortwo cabrio でも納得のいく音質に仕上げさせていただくことができました。本当に大変な車種なのですが作業完了後に音を聴いていると疲れもふっとびます。私にとってはその時間が何よりのご褒美タイムなんです。オーナー様へに納車するまでの少ない時間に爆音で自分の好きな音楽を楽しませていただくことが私の最も至福のルーティンとなっています。だから納車って結構さびしくなるんです。

テスターで診断を行い、問題がないことを確認して完了です!!っとなるところですがまだまだ作業は続きますので後編に続きます。

本日の一曲

Jhene Aiko / B.S. ft H.E.R

Jhene と H.E.R のコラボなんてカレーと焼肉を一緒に食べるくらいごきげんです

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